仕事を終えたあとに、気軽に立ち寄れる店がほしい。
おいしい料理を囲みながら、大切な人とゆっくり話したい。
気取らず過ごせて、帰る頃には少し元気になれる場所がほしい。
飲食店を選ぶとき、料理のおいしさだけでなく、居心地や接客を大切にする方も多いのではないでしょうか。
東京都大田区・蒲田にある「焼鳥おび」は、炭火で一本一本丁寧に焼き上げる焼鳥を中心に、名古屋コーチンや白レバーなどの厳選した食材を提供する店です。
しかし、同店が届けたいのは料理だけではありません。
明るい接客や会話、落ち着いて過ごせる空間を通じて、お客様が「また来たい」「また帰ってきたい」と思える時間をつくること。
それが、オーナー兼店長の小尾直也氏が目指す店の姿です。
2025年2月の開業当初は、思うように集客できない時期もありました。それでも、一人ひとりのお客様に向き合い続けた結果、口コミや紹介が広がり、Googleでは1,000件を超える口コミと高い評価を集める店へと成長しています。
今回は、小尾氏が焼鳥店を始めた背景や、価格以上の満足感を生み出すためのこだわり、飲食業への想いについて伺いました。
「自分の店で、お客様に喜んでもらいたい」
長年の飲食経験を経て、2025年に開業
小尾氏は、長年にわたり飲食業に携わってきました。
さまざまな現場を経験する中で、次第に強くなったのが、「自分のお店でお客様に喜んでもらいたい」という想いです。
料理を提供するだけでなく、自分が理想とする接客や空間を形にしたい。
地域のお客様に愛され、気軽に立ち寄ってもらえる店をつくりたい。
その想いから、2025年2月に「焼鳥おび」をオープンしました。
飲食店は、料理がおいしければ自然にお客様が集まるとは限りません。
店の存在を知ってもらうこと。
一度来店した方に、また足を運んでもらうこと。
誰かに紹介したいと思ってもらうこと。
その一つひとつを積み重ねなければ、地域に根づく店にはなれません。
小尾氏にとって開業はゴールではなく、お客様との関係を築いていくスタートでした。
シンプルだからこそ、違いが表れる焼鳥
数ある飲食業態の中で、小尾氏が選んだのは焼鳥でした。
焼鳥は、食材を串に刺して焼くという、一見シンプルな料理です。
しかし、シンプルだからこそ、素材の質や串打ち、火入れ、塩加減によって仕上がりが大きく変わります。
焼きすぎれば硬くなる。
火が弱ければ、香ばしさやうまみを十分に引き出せない。
同じ食材でも、焼き手の判断によって味わいに差が生まれます。
また、焼鳥店はカウンター越しにお客様と会話する機会も多く、人との距離が近い業態です。
料理の技術だけでなく、接客や空気づくりによって店の個性を表現できる。
そうした点に、小尾氏は魅力を感じました。
開業当初の苦戦を支えた、お客様との信頼
思うように集客できない日々
「焼鳥おび」は、開業当初から順調だったわけではありません。
店を開けても、思うようにお客様が集まらない。
店の存在や魅力が、まだ地域に伝わっていない。
新しい飲食店が避けて通れない壁に、小尾氏も直面しました。
それでも、目の前のお客様への姿勢を変えることはありませんでした。
料理を丁寧に仕上げる。
明るく迎える。
会話を大切にする。
気持ちよく帰ってもらう。
特別な近道があるわけではなく、一人ひとりに誠実に向き合うことを続けました。
口コミと紹介が生んだ成長
少しずつ、お客様からの口コミや紹介が増えていきました。
「焼鳥がおいしかった」
「スタッフが明るく、楽しく過ごせた」
「居心地がよく、また行きたい」
そうした声が次のお客様につながり、店の評判が広がっていきます。
現在では、Googleで1,000件以上の口コミが寄せられ、高い評価を得る店へと成長しました。
小尾氏は、この変化を一人ひとりのお客様との信頼の積み重ねだと捉えています。
広告や話題性だけで一時的に人を集めるのではなく、来店した方に満足してもらい、その方が再び訪れたり、誰かに紹介してくれたりする。
その循環が、焼鳥おびの成長を支えています。
炭火で一本ずつ焼き上げる、焼鳥おびのこだわり
厳選した食材と、炭火ならではの香ばしさ
焼鳥おびでは、炭火で一本一本丁寧に焼き上げる焼鳥を中心に提供しています。
食材には、名古屋コーチンや白レバーなどを使用。素材の持ち味を活かしながら、焼き加減を見極めて仕上げます。
炭火は、表面を香ばしく焼き上げながら、内部のうまみや水分を残しやすいことが特徴です。
ただし、火力が一定ではないため、食材の状態や串の部位を見ながら細かく調整する必要があります。
目の前の火と食材に向き合い、最適な瞬間を判断する。
そうした手間を惜しまないことが、焼鳥のクオリティにつながっています。
お酒との相性を考えた「当ておまかせ」
焼鳥おびでは、焼鳥だけでなく、お酒と一緒に楽しめるメニュー構成も大切にしています。
中でも人気なのが「当ておまかせ」です。
その日の料理や食材を組み合わせ、お酒との相性を考えながら提供することで、単品注文とは異なる楽しみ方が生まれます。
「何を頼めばよいかわからない」
「いつもと違う料理を楽しみたい」
「お酒に合うものを少しずつ味わいたい」
そんな方にも、その日のおすすめを気軽に楽しんでもらえる内容です。
決められた料理をただ提供するのではなく、お客様の好みや過ごし方に合わせて提案する。
その柔軟さも、焼鳥おびが大切にするサービスのひとつです。
価格以上の満足感は、料理だけでは生まれない
接客と空間を含めた店全体の体験
焼鳥おびが重視しているのは、「価格以上の満足感」です。
これは、単に料理の量を増やしたり、価格を下げたりすることではありません。
焼鳥のおいしさ。
スタッフの明るい接客。
落ち着いて過ごせる店内。
気軽に会話を楽しめる雰囲気。
店で過ごす時間のすべてを含めて、「来てよかった」と感じてもらうことを意味しています。
どれだけ料理がおいしくても、接客で不快な思いをすれば、また来たいとは思いにくいでしょう。
反対に、親しみやすい接客でも、料理に満足できなければ、店への信頼にはつながりません。
料理、接客、空間のどれか一つではなく、すべてを整える。
それが、焼鳥おびの考える店づくりです。
大手にはない、柔軟で顔の見える対応
焼鳥おびには、30〜50代の会社員を中心に、仕事帰りの食事や飲み会、ご家族、ご友人同士など、幅広いお客様が訪れます。
求めている過ごし方も、人によって異なります。
一人で静かに飲みたい方。
仲間と会話を楽しみたい方。
家族で食事をしたい方。
大切な人とゆっくり過ごしたい方。
小尾氏は、決められた接客を全員に当てはめるのではなく、その日の様子や相手に合わせた対応を心がけています。
お客様との距離が近い店だからこそ、一人ひとりの表情や空気を感じ取れる。
顔の見える接客を続けることが、常連客やリピーターの獲得にもつながっています。
料理と会話が、明日への活力になる
大切な人と過ごす時間を、より楽しいものに
焼鳥おびを訪れるお客様の中には、「おいしい焼鳥を気軽に楽しみたい」という方だけでなく、「ゆっくり落ち着いて食事をしたい」「大切な人と楽しい時間を過ごしたい」という方もいます。
飲食店で過ごす時間は、日常の中では短いものかもしれません。
しかし、おいしい料理を囲み、会話を楽しむことで、気持ちがほぐれたり、前向きになれたりすることがあります。
小尾氏が届けたいのは、料理を食べて終わるだけの時間ではありません。
スタッフとの会話。
一緒に訪れた人との交流。
店内に流れる温かい空気。
それらを通じて、翌日からまた頑張ろうと思える時間をつくることです。
「また帰ってきたい」と思える居場所へ
焼鳥おびが目指しているのは、単に何度も来店してもらえる店ではありません。
「また帰ってきたい」と思ってもらえる場所です。
自宅でも職場でもないけれど、顔なじみの人がいて、温かく迎えてもらえる。
疲れた日にふと思い出し、立ち寄りたくなる。
そうした店は、お客様にとって地域の中の大切な居場所になります。
焼鳥をきっかけに人と人がつながり、その関係が少しずつ続いていく。
焼鳥おびは、そんな場所を目指しています。
判断の基準は、長く良い関係を築けるかどうか
何よりも大切なのは、人に喜んでもらうこと
小尾氏が仕事で最も大切にしているのは、「人に喜んでもらうこと」です。
料理で喜んでもらう。
接客で楽しい気持ちになってもらう。
スタッフにも、ここで働いてよかったと思ってもらう。
お客様だけでなく、店に関わるすべての人が笑顔になれる状態を目指しています。
飲食店は、お客様だけで成り立つものではありません。
料理をつくり、提供し、店を支えるスタッフがいて、初めて営業を続けることができます。
だからこそ、スタッフとの関係も、お客様との関係と同じように大切にしています。
短期的な利益よりも、継続できる関係を選ぶ
経営では、売上や利益も欠かせません。
しかし、小尾氏は短期的な利益だけで判断することを避けています。
その選択は、お客様にとってよいものか。
スタッフが無理なく働き続けられるか。
店が地域で長く愛されることにつながるか。
お客様、スタッフ、店の三者が、長く良い関係を築けるかどうかを判断の基準にしています。
目先の売上を優先することで、接客や料理の質が落ちたり、スタッフに負担が偏ったりすれば、店の信頼は続きません。
時間をかけて関係を育てる姿勢が、焼鳥おびの土台になっています。
地域で愛される店から、次の店舗展開へ
地域との関係を大切にしながら、複数店舗を目指す
今後、小尾氏は地域に愛される店づくりを続けながら、複数店舗の展開にも挑戦したいと考えています。
ただ店舗数を増やすことが目的ではありません。
焼鳥おびで大切にしてきた料理のクオリティや接客、居心地のよさを、別の場所でも届けること。
そのためには、店の考え方を共有し、現場を任せられるスタッフの存在が欠かせません。
地域ごとのお客様と向き合いながら、それぞれの場所で愛される店舗をつくる。
それが、今後の目標です。
スタッフが成長できる環境をつくりたい
複数店舗を展開していくためにも、スタッフの育成は重要です。
料理や接客の技術を身につけるだけでなく、自分で考え、お客様のために行動できる人材を育てる。
一人ひとりが仕事の面白さや成長を感じられる環境をつくりたいと、小尾氏は考えています。
飲食店の仕事には、料理をつくること以外にも多くの役割があります。
お客様との関係を築く。
チームで店を動かす。
誰かの楽しい時間をつくる。
その価値をスタッフにも感じてもらうことが、働き続けたいと思える職場づくりにつながります。
「飲食業は夢のある仕事」と思える会社へ
飲食業には、忙しい、休みが少ない、体力的に厳しいといったイメージを持つ方もいます。
実際に、大変な場面が多い仕事であることは間違いありません。
しかし、小尾氏は飲食業だからこそ得られる喜びも大きいと考えています。
目の前のお客様が笑顔になる。
「おいしかった」「また来ます」と声をかけてもらえる。
自分たちの店が、地域の人の居場所になっていく。
努力した結果を、目の前で実感できる仕事です。
だからこそ、「飲食業は夢のある仕事」と思ってもらえるような会社をつくりたい。
スタッフが誇りを持ち、将来を描きながら働ける環境を整えることで、飲食業の魅力を次の世代にも伝えていきたいと考えています。
焼鳥を囲み、人と人とのつながりが生まれる場所へ
焼鳥おびが提供しているのは、炭火で丁寧に焼き上げた焼鳥だけではありません。
明るいスタッフとの会話。
大切な人と過ごす楽しい時間。
仕事を終えたあとに、ほっとできる空間。
料理、接客、店内の雰囲気を通じて、お客様に「また帰ってきたい」と思ってもらえる店を目指しています。
開業当初の苦戦を乗り越え、口コミや紹介で支持を広げてきた背景には、一人ひとりとの信頼を大切にする姿勢がありました。
「おいしい焼鳥を気軽に楽しみたい」
「ゆっくり食事をしたい」
「大切な人と楽しい時間を過ごしたい」
そんなときは、焼鳥おびを訪れてみてはいかがでしょうか。
炭火の香ばしい焼鳥と温かい接客が、明日への活力になる時間を届けてくれるはずです。
企業情報
| 店名 | 焼鳥おび |
| 代表 | 小尾直也 |
| 事業内容 | 炭火焼鳥を中心とした飲食店の運営 |
| 住所 | 東京都大田区西蒲田7-63-2 |
| 電話番号 | 050-5596-2600 |
| URL | https://tabelog.com/tokyo/A1315/A131503/13305537/ |



